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内科・脳神経外科・糖尿病内科・腎臓内科の
浦安やなぎ通り診療所

高齢者糖尿病の血糖コントロール目標について

患者さんの認知機能や健康状態からカテゴリーを3つに分類し、低血糖が危惧される薬剤の使用により、目標とするHbA1cが決められています。

これは、重症低血糖が、認知機能を障害するとともに、心血管イべントのリスクなどにもなりうるため、カテゴリー別にHbA1cの目標を設定することにより、低血糖に注意しながら、適切な血糖コントロールを行うためです。

 

 

カテゴリー分類に使用する評価法として、DASC-8 認知・生活機能質問票があります。

カテゴリーⅠ(認知機能正常でADLが自立している方)で、低血糖が危惧される薬剤を使用していない場合は、目標A1c7.0%未満となります。

カテゴリーⅢ(中等度以上の認知症 または 基本的ADL低下 または 多くの併存疾患や機能障害のある方)で、インスリンなど低血糖が危惧される薬剤を使用している場合は、目標A1c8.5%未満となります。

また、インスリンなど低血糖が危惧される薬剤を使用している場合は、全てのカテゴリーにおいて、低血糖を防ぐために、下限の目標値も定められています。

 

自分は、どのくらいのA1cを目標とすべきなのか。

かかりつけの先生と相談し、ご家族を含め患者さんをサポートしている全ての方々と目標値を共有することにより、低血糖を防ぎ、適切な血糖コントロールを達成することができます。

 

参考資料:

超高齢社会におけるかかりつけ医のための適正処方の手引き 3️⃣糖尿病 (日本医師会)
日本糖尿病学会 編・著.糖尿病治療ガイド2020-2021. 

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