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内科・脳神経外科・糖尿病内科・腎臓内科の
浦安やなぎ通り診療所
内科・脳神経外科・糖尿病内科・腎臓内科の
浦安やなぎ通り診療所
健康診断で、高血圧を指摘された患者さんに、「血圧のクスリは、飲み始めるとずっと飲まなくてはいけないのでしょ?」という質問を受けました。
この答えは、YesでもありNoでもあります。
血圧が上昇する原因により、答えが変わってきます。
まず、塩分の過剰摂取で高血圧になっている方では、減塩食だけで、降圧薬が要らなくなる方もいます。
高血圧性の脳出血で入院した方の中にも、急性期は、降圧薬を使用していても、減塩食だけで、降圧薬が必要なくなる方がいらっしゃいます。
肥満による高血圧も体重の減少とともに降圧薬が要らなくなる可能性があります。
肥満者では、過食や過剰に分泌されたインスリンのために交感神経系が刺激され、血中にカテコールアミンが放出されます。
カテコールアミンは末梢血管を収縮させる働きがあるため、血圧が上昇します。
食生活の改善による体重減少で、血圧が下がっていく方もいらっしゃいます。
ただし、多くの高血圧の方が、生活習慣などの環境因子や遺伝的因子、加齢とともにすすむ動脈硬化が関連して、高血圧になっていきます。
動脈硬化が進行していくと、なかなか、食事や運動のみでは、血圧が低下しません。
このような方は、血圧のクスリをずっと飲まなくてはいけなくなってしまう可能性が高くなります。
しかし、血圧を下げずにそのまま放置してしまうほうが、とても危険です。
動脈硬化を進行させないためにも、普段からの食生活や運動習慣、禁煙などによる生活習慣病の予防・管理が大切になってくるわけです。
降圧薬の調節は、自分1人で行うのではなく、必ずかかりつけの先生と相談しながら行ってください。
ご不明な点は、「浦安やなぎ通り診療所」までお気軽に御相談ください。