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内科・脳神経外科・糖尿病内科・腎臓内科の
浦安やなぎ通り診療所
内科・脳神経外科・糖尿病内科・腎臓内科の
浦安やなぎ通り診療所
自治体や会社などで行われる特定健診や高齢者健診の主な目的は、生活習慣病の予防です。
検査項目の意味や目的、基準値/受診勧奨判定値を説明します。
指摘を受けた項目があれば、生活習慣の改善につとめてください。特に、受診勧奨判定値の指摘がある場合は、医療機関を受診してください。
※受診勧奨判定値は、厚労省健康局『標準的な健診・保健指導プログラム』(平成30年度版)を基にしています。
※基準値は、当院で利用している検査機関における基準値です。
腹囲 (内臓脂肪の量を反映します)
【基準値】男性85cm未満 女性90cm未満
BMI (肥満の指標です)
【基準値】18.5〜25.0未満
血圧(適正に管理し、心・脳血管障害を予防しましょう)
【受診勧奨判定値】最高血圧140mmHg以上
最低血圧 90mmHh以上
血液検査
ヘモグロビンA1c:HbA1c
(過去1、2ヶ月間くらいの平均血糖値と相関)
【基準値】4.6〜6.2%
【受診勧奨判定値】6.5%以上
空腹時血糖:グルコース
(血液中のグルコース濃度で、糖尿病で高値になります)
【基準値】70〜109mg/dL
【受診勧奨判定値】126mg/dL以上
中性脂肪:TG
(エネルギー源として、皮下などに蓄えられますが、過剰になると、肥満や動脈硬化を促進させます)
【基準値】50〜149mg/dL
【受診勧奨判定値】300mg/dL以上
HDLコレステロール
(善玉コレステロールと呼ばれ、動脈硬化を防ぎます。喫煙や肥満、過剰な炭水化物摂取で低下し、持続的な運動などで増加します)
【基準値】40〜90mg/dL
【受診勧奨判定値】34mg/dL以下
LDLコレステロール
(悪玉コレステロールと呼ばれ、増加は、動脈硬化や冠動脈疾患の危険因子となります)
【基準値】70〜139mg/dL
【受診勧奨判定値】140mg/dL以上
GOT(AST)
(肝臓・心臓・骨格筋などに多く含まれている酵素で、これらの障害で高値になります)
【基準値】5〜40U/L
【受診勧奨判定値】51U/L以上
GPT(ALT)
(肝臓などに多く含まれている酵素で、主として肝疾患の検査に使われます)
【基準値】5〜45U/L
【受診勧奨判定値】51U/L以上
γ-GTP
(肝臓・膵臓などに多く含まれている酵素で、主にアルコール性肝障害のほか、閉塞性黄疸、肝がん、慢性活動性肝疾患などでも上昇します。アルコール常飲でも高値を示します。)
【基準値】85U/L以下
【受診勧奨判定値】101U/L以上
アルブミン:Alb
(血漿タンパクの約60%をしめ、水分の保持や物質の運搬に関与しています。慢性疾患や低栄養状態、高度蛋白尿などで低くなります。)
【基準値】3.8〜5.3g/dL
クレアチニン:Cr
(血液中のクレアチニンは尿中にのみ排泄されるので、腎機能が低下すると高値を示します。筋肉量が多いと高値を示します。)
【基準値】男性0.47〜1.14mg/dL
女性0.31〜0.88mg/dL
eGFR:推算糸球体濾過量
(腎臓の糸球体で行われている血液を濾過する量を示します)
【基準値】61ml/min/1.73m2以上
【受診勧奨判定値】45 ml/min/1.73m2以下
尿酸:UA
(尿酸の高値は、痛風、腎障害、高血圧、心臓障害などを引き起こすことがあります)
【基準値】男性3.8〜7.0mg/dL
女性2.4〜7.0mg/dL
赤血球:RBC(貧血を調べます)
【基準値】男性430〜570万/μL
女性380〜510万/μL
ヘムグロビン:Hb
(貧血を調べます。肺で結合した酸素を運び、二酸化炭素を回収します。)
【基準値】男性14.0〜18.0mg/dL
女性12.0〜16.0mg/dL
ヘマトクリット:Ht
(貧血を調べます。血液中の赤血球が占める体積の比率(%)を表します。)
【基準値】男性42.0〜53.0%
女性37.0〜47.0%
生活習慣病や肥満は、動脈硬化性疾患(心・脳血管障害など)発症のリスクにつながるため、早期介入がとても大切です。
御不明な点がある場合は、健診医療機関やかかりつけ医、または、当院『浦安やなぎ通り診療所』までご相談ください。
参考資料:
健康手帳(2021年2月発行) 浦安市健康増進課
臨床検査を使いこなす 日本医師会雑誌第150巻・特別号(1) 生涯教育シリーズ100