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内科・脳神経外科・糖尿病内科・腎臓内科の
浦安やなぎ通り診療所
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40代の女性の方が、「健診をしたら、拡張期血圧が高かったのですが、大丈夫ですか?」と受診されました。
血圧は、 心拍出量【心臓から出ていく血液の量】 ×(かける) 末梢血管抵抗【血管の硬さ】 で規定されます。
末梢血管抵抗【血管の硬さ】が大きい、つまり動脈硬化が強いと、血圧は高値になります。
高血圧は、診察室で測定した場合、収縮期血圧140mmHg、拡張期血圧90mmHg以上です。
心臓の拡張期とは、大動脈弁が閉じられ、心室が弛緩し血液が充満している状態です。 *大動脈弁:左心室と大動脈を隔てる弁
心臓から連続する太い血管は、高い血圧にも耐えられるようにクッションのように弾力性に富み、収縮期には広がり、拡張期にはゴムのように元に戻ろうとします。
この元に戻ろうとする圧力により、血液をさらに末梢に送り出します。
拡張期血圧が高くなるのは、心臓から遠い細い血管(末梢血管)が動脈硬化により硬くなっていくために起きてきます。
拡張期血圧のみが高い場合は、末梢血管の動脈硬化はあるが、太い血管の弾力性は保たれている事が考えられます。
肥満、運動不足、喫煙者などの方や、若年者の二次性高血圧が原因と予想されます。
その後加齢と共に、大動脈(太い血管)の動脈硬化も進展していくと収縮期血圧の上昇と共に収縮期血流も増加するため、拡張期血圧は低下し、拡張期の血流は低下します。
このように高血圧は、最初は拡張期血圧優位の高血圧になり、いずれ収縮期・拡張期の両者が上昇する高血圧へ、さらに収縮期優位の高血圧へ変遷することになります。
対応としては、生活習慣(減塩、脂質、減量、運動、節酒、禁煙)を見直すことと二次性高血圧の精査が大切になります。
健診で高血圧を指摘された方など、血圧についてご心配な方は、当院までご相談ください。
疾患説明:高血圧