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内科・脳神経外科・糖尿病内科・腎臓内科の
浦安やなぎ通り診療所
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浦安やなぎ通り診療所
2022年3月14日(月曜日)に浦安画像診断セミナーに参加しました。
今回の講演会では、順天堂大学医学部附属浦安病院の循環器内科の先生が、『冠動脈C T』や、その冠動脈C Tのデータを解析して、心筋の虚血診断を行う検査『F F R C T』について、お話いただきました。
胸の締め付け感や違和感など狭心症が疑われる患者さんには、冠動脈C Tを行い、冠動脈の狭窄の有無を評価します。
狭窄が中等度の場合、負荷心筋血流S P E C T/負荷心エコー/負荷パーフュージョンM R Iなどの検査を行いますが、この『F F R C T』を用いることにより、機能的有意狭窄を検出することができます。
冠動脈C Tのデータを解析するので、追加の検査を受ける必要がなく、また必要のない心臓カテーテル検査を少なくすることもできるということです。
2022年日本循環器学会ガイドライン『安定冠動脈疾患の診断と治療』においても、「F F R C Tは代替的な機能的評価の検査法であり、その他の非侵襲的機能的イメージングと並列の位置づけで使用することが可能である」と記載されました。
千葉県内では、順天堂大学医学部附属浦安病院に最初に導入され、2022年2月現在、2施設のみということです。
この検査を導入できる施設基準は緩和される方向で、今後導入施設は、増えていくとのことです。
追加の検査や入院での検査を減らすことができるので、患者さんの体への負担も軽減し、医療経済的にも有効と考えられます。
参考資料:
2022年 JCSガイドラインフォーカスアップデート版 安定冠動脈疾患の診断と治療