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内科・脳神経外科・糖尿病内科・腎臓内科の
浦安やなぎ通り診療所

歩行障害、認知症、尿失禁   〜それは、治る認知症のひとつ「特発性正常圧水頭症」かもしれません〜

こちらは、以前勤務していた病院でのお話です。

 

整形外科の先生から症例の相談をうけました。

70歳代で、小刻み歩行のためバランスをくずし後ろに転倒、腰を強く打ち、腰の骨の圧迫骨折で入院している患者さんでした。

その方は、半年から1年ぐらいの経過で歩行が徐々に不安定になり、また、物忘れが進行し、意欲の低下が見られているとのことでした。

頭の画像検査をしたところ、脳室という脳脊髄液が貯留している場所が大きくなっていました。

背中から針を刺して脳脊髄液を排除する検査をしたところ、反応性が向上し、歩行状態の軽度改善がみられ、「特発性正常圧水頭症」という疾患が考えられました。

これは,脳脊髄液の吸収・循環障害の影響で、脳室が大きくなり、歩行障害、認知障害、尿失禁などの症状が出現する病気です。

 

治療は,脳室,または腰部から過剰な脳脊髄液を皮膚の下を通した細長い管を通して、お腹の中に流してあげる手術により改善します。

この方も治療をうけ、症状の改善が見られました。

このように改善する認知症もありますので、治らないと諦めずに脳神経外科や神経内科などを受診してみてください。

 

当院では、症状、経過、頭部C T検査などで評価し、疑わしい場合には、近隣の脳神経外科へ精査・加療をしてもらうため紹介させていただきます。

歩行障害、認知障害、尿失禁などの症状が見られる場合は、当院「浦安やなぎ通り診療所」までご相談ください。